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3階を走って図書室へ駆け込んだ私は、荷物を下へ置いて急いで先生の元へ向かった。
「遅れてしまってごめんなさい!」
「すみませんでした」
隣で、三神くんも一緒に謝ってくれている。
三神くん、いい人……。
私のせいなのに。
「あらら〜、息を切らしちゃってるじゃない、走ってきたの? ダメだよ、廊下を走ったら」
先生の発言に、再び頭を下げた。
「少し遅れたくらい平気だよ。ほら、今日も人来てないし? でも、相良さんがいつも忘れずに来てくれるの、私は嬉しいな」
そう言って微笑む先生は、軽く肩を叩くと、カウンターの椅子を指さした。
「まあ、座ってゆっくりしてて」
「はい。何か手伝う事はありますか?」
「じゃあ、書庫から英語の辞書を取ってきてもらうのを頼もうかな」
「はい、分かりました」
書庫へと続く扉を開ける私に向かって先生が、思い出したように呟いた。
「ああ、そうそう、辞書ね、少し奥の方にあるかもしれないわ」
「そうですか。あ、何冊必要ですか?」
「4冊くらいお願いね」
「は〜い」
書庫へ入るのは楽しみの1つでもある。
図書委員になって良かったことは、生徒は入る事のできない書庫に出入りができる事が大きいと思う。
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