真っ白な日

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「奏多くん咲月ちゃん逃げて!この人には絶対関わっちゃ行けない!!」 海青が真剣な顔して言った瞬間、その茶髪の男が海青の元へ走ってきて 「うわあぁああぁぁ、会いたかったよぉぉおぉぉ!」 と海青にハグをした。 「離して苦しい。それとうるさい。」 海青は死んだ目をしながら鬱陶しそうに言ったがその茶髪の男は離さなかった。 「いい加減一人暮らしなんてやめて家に戻って来てよ!!心配で心配で夜しか眠れなかったじゃないか!」 あまりの喧しさに同室の人達が舌打ちをし出した… とても居づらいので 「わ、私達はこの辺で…」と帰ろうとした時奏多がニヤリと笑みを浮かべ何か企んでるような顔をし出した。 すると海青と茶髪の男の人の顔を見て 「海青くん、入学式からもう学校来てなくて…友達になりたいのに…僕…悲しいです。」と悲しそうな演技をした。 それを見た海青が青ざめかなり不味そうな顔をした。 茶髪の男の人は更にうるさくなった。 「学校行ってないの!?!?!?!?ふぁぁあぁあ!?!?」 奏多は私に帰る合図をしていたので海青には悪いけどそのまま帰る事にした。 あの後、多分…いや、絶対修羅場になっているだろうと確信した。 奏多は帰りのエレベーターで 「良かったな。アイツ学校来るぜ。」 清々しい顔をしていたが少し鬼のようにも見えた。
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