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「起きろって」
気付いたら吊り革を持ちながら前のめりで眠っていた。
どうしよう、恥ずかしい。
「ご、ごめん。私寝ちゃってた見たいで」
「いいから急げ扉閉まるぞ」と先へ行ってしまった
「ちょっと待って、」慌てて私も後を追う。
駅を出て地図通り公園を抜け雑貨屋を抜け住宅街へ、私の家から3件目を曲がり真っ直ぐを歩いた。すると草が生い茂り誰も住んでいなさそうな古びたアパートがあった。
「ここだよね?」
地図と今まで来た道を見比べて見るもやはりこの古びたアパートであっていた。
錆だらけの鉄の階段を上り1番奥のドアへ向かった。
「……」
「チャイム押さねぇのかよ」
怖い、だって初対面だし人見知り発動もしちゃうって。やばいどうしよ。
奏多が私を見る。
察してくれたかと思いきや
ピンポーン♪
チャイムを押してきた。
「え、ちょ…、まだ心の準備が」
「…は?」
ダメだこの子人の気持ちが分からないみたいだ…
そんな私の準備もお構い無しに足音が聞こえドアがゆっくりと開いた。
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