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「創志……、なんでわたしを旅行に連れて行ってくれたの?」
創志に思わず、聞いてしまった。
創志はやってたアプリゲームをらやめて、座り胡座をかいて、ため息をついて、わたしをじっと見てきた。
「咲紀、俺、お前の事が好きだ。物心ついたぐらいから、お前の事が好きだった。好き故にお前をいじめたりした事もあった。今更だけど謝る、ごめん。咲紀、俺と付き合ってくれないか。いや、付き合うだけじゃなく、結婚してくれ。咲紀の事、大事にするから」
創志がわたしに……プロポーズした。
わたしが創志に抱く気持ちは、恋よりも家族に近くて、困った。
「わたし、創志に抱く感情がよくわからない。ずっと側にいるからか家族みたいな感じで、それが好きとか恋なのかわからない。
返事、少し待って貰っていい?」
創志は哀しそうな表情をしてた。
「わかった。確かに俺達、近くにいすぎて、家族に近いよな。俺、咲紀無しでは生きていけないぐらい、咲紀を必要にしてる。咲紀も同じだと思う。返事は待つ。11時過ぎたし寝るか」
創志は立ち上がって、部屋の電気を消した。
布団の中に入り、わたしが創志に抱く気持ちが何かを考えた。
創志がわたしの側にいない生活は考えられない。
わたしも、創志の事が好きなのかもしれない。
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