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「咲紀、諦めて。俺と咲紀、恋人を通り越して家族になってる。おばさん、咲紀は俺が説得する。じゃ、行ってきます」
創志に腕を掴まれ、家を出た。
そして、創志の愛車に乗り、近くのショッピングセンターへ行く。
「……本当に、わたしと籍を入れて夫婦になるの?」
「あー、このままだといつまで経っても、咲紀と家族みたいなもんでも、男女関係にはなれないから」
創志と、休日の役所の窓口へ並び、戸籍謄本を手にした。
「咲紀、少しずつ、夫婦になろう」
創志がわたしの右手を握った。
付き合ってない。でも、わたしと創志は男女関係はないけど恋人より深い関係だったのかも知れない。
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