6人が本棚に入れています
本棚に追加
/178ページ
第1節 常連客 桂場
いらっしゃいませー…!
夜22時を回った頃からお店は活気に溢れてくる。
コンセプトは「和」を意識し、きらびやかと言うよりは和みを提供する内装。お客とお客との間は襖で仕切られ、壁には鷲や虎の画が飾られている。
キャストは皆着物で出迎え、お客に癒しを与える。仕事に疲れた客、若い子と飲みたい客、我が儘を言いたい客、それぞれの理由があり彼らはやってくる。
人は時間を掛けストレスとお金を得る。人はストレスを無くすためにお金を払う。ここはそれが顕著に見える場所。日本人の一体どの程度がそのストレス以上にお金を稼いでいるのだろうか。
スーツにビジネスバッグ姿の彼らを見て昔懐かしく思う時もある。
週末の赤羽駅は、そんな人達で賑わっている。
最初のコメントを投稿しよう!