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死にたい少女は
「死にたい。」
…またか。
彼女が投げやりに吐いた言葉にそんな感想を抱く。
「まだ、死にたいの?」
「うん。」
「そっかぁ…。」
一瞬沈黙が走ったけれど、また彼女が話し出した。
「辛いんだよ。
知らない誰かが笑ってるとき、私のことを嗤ってるんじゃないかって思うし、
誉められることだってほとんどない。
私は私のこと、好きになれないんだよ。
…あーあ。死んじゃいたいなぁ。」
何か、嫌なことでも思い出したんだろうか。
いつにも増して感傷的に言葉を紡ぐ君に、どんな顔をすればいいのか分からなくなる。
おかしな慰めも、きっと君には要らないモノだろう。
でも一つだけ、たった一つだけ反論させて欲しい。
「でもさ、君もう死んでるじゃん。」
彼女の名前は、シロ。
自殺した罰として死神をしている少女である。
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