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「まあ冗談は二割にして」
「本気すぎる」
「この病院は未熟児管理もしっかりしてるし大丈夫だよ。それに、赤ちゃんの準備ができたから生まれてくるって言うだろ?」
「そうだね。私たちが赤ちゃんを信じなきゃ!」
「うん。いい意気込みだ」
「うっ、また痛くなってきた」
波のように押し寄せては引いていく痛み。
まだ痛みの間隔は疎らだけれど、確かにそれは強くなっている。
痛みでうずくまる度に腰をさすり呼吸を整えようとさせてくれる爽の優しさは計り知れない。
「代わってやれなくてごめんな」
「爽が代わったら死んじゃいそう」
「確かに。彩星から痛めつけられるのは大歓迎だけど」
「爽らしい」
「だろ?」
こうしてたまに笑わせてくれるところも好きだな。
時折助産師が内診をしに来てくれちょっとずつお産が近づいてると教えてくれた。
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