永久指名はあなただけ

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溜め息を吐きすぎて地球様に多大なるご迷惑をお掛けしている気がする。 御手洗いを済ませデスクに戻ろうとすれば、いつもの光景が視界に入った。 寸止めキスゲーム。 呉宮さんも懲りずによくやっている。 年内いっぱいは寒いし付き合ってあげるつもりなのだろうな。 「呉宮さんありがとうございました!」 「いえいえ」 考え事をしているうちにそれは終わったらしく、気付いたら目の前に呉宮さんが立っていて思わず一歩足を後ろに引いた。 「田中さんもする?」 「し、しません!」 「俺も田中さんとだけはする気ないから」 最近の呉宮さんは意地悪というか冷たい。 たぶんわざとやっているのだと思うけれど、私の脆い心は擦過傷が酷い。 「だったらそういうフリしないで下さい。失礼します」 「田中さん」 「ゲームはしません」 「そうじゃなくて、御依頼ありがとうございます」 「情報速いですね」 「ずっと待ってたから」 明日は創立記念日でボーナスの支給日もある。 昨日レンタル執事の依頼をしたばかりで既に情報を得ていることに驚いた。
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