第1レース

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『第1レースは脱出である』 そういうと【競技説明】という文字が浮かんだ。 ウマ蔵が部屋内に閉じ込められている映像が宙に映される。 まさしくそれは、今俺がおかれている状況そのものだった。 ウマ蔵はどうやら室内を探索している。そして、引き出しから何やら紙切れを見つけたらしい。 何が書かれているのか分からないがウマ蔵はそれを確認した後、移動を開始した。 ウマ蔵は錠のある鉄格子の前にやってきた。これは先程見た俺の家にもあった。 それを錠に当てはめロックを解除した。 ウマ蔵の動き一つ一つが優雅で気品すら感じる。全く慌てる様子すらなく淡々とクリアしてしまった。 こんな説明…必要なのか? そう疑問に感じていると何とウマ蔵はロックを解除した後、カップをどこからか取り出しティータイムを始めてしまった。 「いやいや、後にしろよ」 ぼそっとつぶやくように言ってしまった俺の声など意に介さず、ティータイムを終えるとそのまま扉を開く。 そこには【脱出成功】の文字が浮かんだ。 『以上で競技説明を終了する』
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