第1レース・2

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思いついた俺の考え。 玄関が出口とは限らない。鍵を開ける必要なんてないんじゃないか? そうだ。この部屋から出るにはまだベランダがある。俺は思い込みに惑わされていたんだ。 鍵があるからそれを開くという事じゃないんだ! そうと分かれば、早速ベランダの扉を開こうと鍵に触れたがただの飾りのように固かった。 あれ、おかしいな。動かないぞ。 くそっこうなったら。思い切りガラスを蹴ってみた。割れる気配どころか触れた感触すらない。まるで見えない壁があるように感じた。 何だよ。やっぱりそう簡単じゃないな。 再び襲う絶望。 その頃スマホの数字は 【20:00】……… 残り20分を切ろうとしていた。
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