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それは、水だった。
立ち上がろうとベッドから足を下ろすと膝下くらいまで浸かった。しかもぬるい水温。ぬるめのお風呂くらいの温度か。この温度は何の優しさだよ。意味がわからない。
部屋が水で満たされた時を想像する。
もがき苦しみ、大量の水を飲み窒息。悪寒が走る。最悪だ…。
さっきまでは無かったのに一体どこからだ?
そのほかの部屋を見たが降り注ぐような場所など無かった。しかし、今は膝くらいまで水位が上がっている。
下からか…穴もなければ塞ぐのも無理だな。
くそっ。出るしかないんだ。
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