(5)母さん私を殺したよ

1/1
16人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ

(5)母さん私を殺したよ

(母さん私を殺したよ) (父さん私を食べている) (兄弟私の骨拾い) (大理石の下 埋めた) ミーティアという少女の話だ。 ある日の朝、ミーティアは殺された。 ミーティアを殺したのは、実の母親だった。 母親はミーティアを料理した。 ミーティアの肉は焼いてステーキに。 ミーティアの内臓は煮込んでシチューに。 ミーティアの血は濾してジュースに。 ミーティアの骨はスープに。 不要な部分は息子たちに捨てさせた。 全てミーティアの父親がたいらげた。 息子たちが泣いているのを村の大人たちが見つけて、事件が発覚した。 ある大人が母親に問いかけた。 何故ミーティアを殺したのか、と。 母親は答えた。 夫に美味しいと言って貰いたかった、と。 母親は料理が下手な訳では、なくむしろ上手い。 そんな彼女が何故娘を殺したのか。 理由は明らかになっていない。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!