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『自殺の現場なんて、初めて見ちゃった』
『なんか、テレビみたい』
『どうしてこんな事に、まだ子供なのに』
『うちの子じゃなくてよかったわ』
『あの警察の人、なんかかっこいい』
『すごいすごい』
『やだ、お家に帰れないじゃない』
『誰?誰?』
『こんなとこで死ぬなよ。迷惑なんだよこっちはよ』
『あの赤いのが血なの?気持ち悪い』
口々に同情の言葉を並べるやじ馬たちの胸の内など、こんなものだ。
小林は悲しくなると同時に、自分が死んだ事を自覚した。そして自分が誰にも愛されてなかったのだと実感してしまった。
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