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この事がきっかけで、羽柴はクラスから孤立していった。
遺書こそ残ってはいなかったが、何が原因なのかは陽を見るより明らかだった。
ただ学校への往復を繰り返すだけの日々が続き、一年が過ぎた。
あの日と同じ、初夏の日差しの眩しいグラウンド、体育の授業中、去年までそこにいたはずの小林はそこにはいない。
そして、松坂も。
松坂は、この日を境に急に不登校になった。
そして、去年と同じその日、松坂はデパートの屋上の金網をよじ登り、そのまま帰らぬ人となった。
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