0人が本棚に入れています
本棚に追加
courage
中学生になると、予想していた事態と別事が起きていた。
頭が悪かった俺は同じ淀川小学校の友達だけが来るものだと思っていたが結果は他二校の小学校も来ることだ。
そして・・・中一の春
1年D組にクラスが決まり、中を覗くと。知った顔と知らない顔があちらこちらに混ざっ
ていた。中でも気になったのが、リュウやエリちゃんとは同じクラスではなかったこと。
クラスの殆どが余り話す事がなかった淀川小の人。そして明らかに煩くて眼つきの鋭いいじめっ子風の子が数人。
俺、今日から一年間ずっとこのクラス??心の中がキュッとなるのがわかった。
でも仕方ない、何とか乗り切ろう。そう思って席に着こうとすると、後ろから
「おい!デブ!お前今日からあだ名はpigね!頭悪いな!豚って意味だよ!」
回りから一斉にドッと笑いが起きた。
正直何が起きたか解らないけど、俺は黙って席に着いた。
その日から俺は、【豚君】【pig】と呼ばれだした。そこからは毎日が地獄の日々、給食を食べていたら「エサは上手いか?」と言われ。
勉強ができないと、「脳みそまで脂肪じゃね?」と言われその取り巻きの奴らにも蹴られたりする始末。本当に学校が嫌いになり人が嫌いになりかけた時トドメの一言
「お前リュウとずっと一緒に居れば、こんな事になんなかったのに。」
同じ淀小の奴からそう言われた。
そして俺は中一の夏休み明けから僕は登校拒否となり学校に行くことが出来なくなっていた。
中一の時は夏休み明けから冬休みまでの間で登校できたのは24日。
後はズル休みをしてしまっていた。
家族は僕を心配したが、頑なに僕は行きたくないと言い理由も告げずに学校に行かない日々が続いた。
テレビを付けると、お昼の顔のキャスターが喋っていて。それを見る度、未来への不安と学校に通ってないいたたまれなさで押しつぶされそうになっていた。
リュウは部活が始まりバスケ部に入り、毎日過ごしているらしい。偶に来るリュウのお母さんがうちの母親と話してるのが聞こえてくる。
リュウの母親も僕を心配して母親に良く「ケイ君大丈夫?」と尋ねてきてくれている。
僕は心底、母親に申し訳ないという気持ちで一杯になっていた。
僕は試験も受けず、冬休みへと突入した。
休みになると外出し人目を避けては、生活をしていた。商店街へは行かず裏道を通っていると遠くの方からリュウが走ってくるのがわかった。
僕は慌てて隠れてやり過ごそうとしたが、リュウは近づてきて俺に話しかけてきた。
「圭吾、元気そうでよかった。学校で嫌な事あったなら話してくれよ!ほら俺バスケ部入ったんだ圭吾も幼稚園の時すごく上手かったじゃん!俺とやろうよ!」
優しくて爽やかな笑顔で俺にそう言ってくれたリュウに僕は
「お前さ、俺のこの体見て何言ってんの?嫌味か?毎日毎日イジメられてさ、それで今からバスケ?幼稚園?そんな昔の話するなよ。もうお前とは話したくないから!」
俺は走ってリュウから逃げようとした時、リュウが俺の腕をつかみこう言った
「圭吾さ、いつからこうなった?逃げんなよ俺から。小さい時からの幼馴染だろ?頼むから俺を避けるなよ。又一緒に・・・」
僕は圭吾の手を振りほどき、逃げた。
全力で・・
「嬉しかったのに、ただただ嬉しかったのに。俺は最低だ。友達でいる資格がない」
僕は家に帰り、その日は部屋から一歩も出ることなく過ごした。
もう年末か、12月27日僕は買い物を頼まれ近所のスーパーへ向かった、誰にも会うことなく帰ろうとしたその時横断歩道でつまらなそうに歩いてる同じ年の男の子を見つけた。
その彼が「あれ?黒川君?」と話しかけてきた。僕は無視して帰ろうとした時彼は続けてこう言った
「僕も今学校休んでるんだ。」
その言葉に立ち止まり思わず「なんで?」と返してしまった。
同級生と分かったのはその数分後、帰宅しながら一緒に話しをしたからだ。
名前は猛(タケシ)
理由はほぼ俺と同じ、暗いを理由に皆から無視をされ学校に行きづらくなったらしい。
猛が「ねえ、良かったら今日この後ウチに来ない?今更だけど友達になろうよ!」
きっと精一杯の思いを声に出してくれたんだと俺は理解した。だから俺も「友達になろう」
そう告げてその日の午後遊びに行くことになった。
最初のコメントを投稿しよう!