悪魔さんとの出会い

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 私はその何かに訊いた。 『こんな時間に起きてる悪い子は私よ!  ねぇ、あなたは悪魔さんなの?』  何かはその時、驚いたようだった…気がする? 『……ソぅだ。  オレはおマぇらが、ぁクまと呼ぶモノだ。』  その言葉を聞いたとき、私は心の中で跳び跳ねるほどに喜んだ。 『だったら、私のお願いを聞いてくれる?』  だって、《悪魔》なら何かを渡せば私のお願いを聞いてくれるはずだもの! 『……おまェは、いったイ何をオレにササげらレる?』 『私が死んだら私の魂をあなたにあげる!』 『だから私のお友達になって、毎日私に会いに来てほしいの!』  悪魔さんがポカンとしているような気がしないでもなかったけれど、私はおかまいなしに続けた。 『ねぇ、いいでしょ?お願い!』 『ソの程度デいいノか?』  もちろん!と私は大きな声で言った。 『私ね、もうすぐ死んじゃうの。  ……だから、それまで寂しくないようにお友だちが欲しいの。』 『だって死ぬまできっとここから出られないのに……。  もちろんお母さんとお父さんのことは大好きだけど、それまでお話し相手がお母さんとお父さんだけなんて寂しいよ。』  だからお願い。  そっと呟いた。 『私のお願い、叶えて欲しいの。』
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