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「…そンなことデいィのなラ。」
「本当!?」
まさか本当に友達になってくれるとは思っていなかった私は喜んで声をあげた。
いくら相手が悪魔でこっちは魂を渡すとは言っても、面倒だからって断られることももしかしたらあるかもと思ってたから…。
「とウぜんダ。
……まだコどモノォまエにハわかラないカモシれなィが、オレたチは『取引』ト『契約』にタイしテハまじめダからナ。」
とりひきとけーやく…?
「…よくわかんない。」
「ォまエはまだマだコドもだカラナ。」
むっ!
「子どもじゃないもん!もうすぐ小学1年生だもん!」
私はもう7歳なんだから!
「オレはォまえト比べモノニなラなぃホドなガク生きテるゾ。」
え!?
私はその言葉に目を見開いた。
「じゃあじゃあ、色々なことを知ってるの!?」
意味はよく分からないけど、『かめのこうよりとしのこう』ってお母さんが言ってたもの!
「……にンゲンかイにキタのハさイキんダカラしらナいが、ァくマのセカイのこトならシってる。」
「じゃあそのお話が聞きたい!
お願い、教えて!」
悪魔の世界という見たことの無い世界のことが知りたくて、私は悪魔さんにぎゅっとつかまった。
「ソレがォまえの願イなラば……」
こうして悪魔さんは、毎日私に会いに来てくれるようになった。
悪魔さんはまだ体が人間の世界に慣れていなくて、夜中の3時から4時までの1時間しか会えないらしい。
でもその1時間が本当に楽しいの!
悪魔さんは私の知らないことを沢山教えてくれるし、悪魔さんと会っている間は不思議な力で部屋の中でどれだけ騒いでも外には聞こえないらしい。
悪魔さんと過ごす日々は楽しかった。
もうすぐ死んじゃうことを忘れるくらい、楽しかった……。
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