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夕食後、処方されたお薬を飲んで寝る。 なるほど、よく効く。すぐに眠りにつくことができた。 お化けも出なくて満足できた。 朝、調子よく起きて昨日の残りのパンとコーヒーを飲みながら、出勤の準備をする。テレビをつけると、大手会社の粉飾決算が話題になっている。 ”俺の会社も取引先だったような…” そう思いながら、まずは診断書を出せるように書類をまとめ出勤する。 会社までの出勤途中。会社の制服を纏った社員のみんなが通用口に向けて並んで歩いている。いつもの光景だ。この道路はわが社の社員で占有されているも。 ”あ、上司だ。” ”いやだなぁ” そう思って足取りが重くなる。上司から距離をとって敢えて遅く歩く。 一際大きな音が前方から近づいてくる。 貨物トラックがやってくる。 貨物トラックの運転手は、胸を押さえ、苦悶した能面のような表情を浮かべながらハンドルをこちらに切る。歩道に乗り上げてくる。 気づけばトラックは俺の前で、” 奇跡的に ” ぎりぎり止まっていて、下敷きになった上司は何も声を上げていない。道路側の壁とトラックに挟まれるように衝突し即死したようだ。ほかの従業員も負傷している。
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