ヤミー少女、昨日を思い出す。

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ヤミー少女、昨日を思い出す。

 飛んでいる途中で、ヤミーンさんが口を開いた。 「家に帰ったら早速昨日の続きだね!」  昨日の、続き……?  あっ忘れてた。 「ヤミーンさん、私昨日の記憶が途中から無いんですけど何をしたんでしたっけ。」 「えー、昨日のこと忘れたのー?  仕方ないなぁ、教えてあげるよっ☆」  物凄く気にはなるのですがどうしてか聞きたくないのは何故なんでしょうか……。 「昨日は僕らの本拠地がある『キュアキュア星』に僕の転移魔法で行った後、いーっぱい、特訓したんだよ☆」  ……キュア、キュア星……!  思い出した!  ……いえ、思い出してしまった、と言う方が正しいですね……。 __一方その頃__ 「もうやだ、働きたくない。」 「人類滅ぼすとか軽い気持ちで言うから仕事が増えるんです。」  男の呟きを、部下の女はいつものようにバッサリと一刀両断した。 「だぁってさー!この『緊急収集』の手紙とかワケ分かんないじゃん!  普通今時はRine(リーン)(メッセージアプリ)で一瞬だよ? それをわざわざ書面ってさぁ…。」  この調子でかれこれ一時間うだうだと文句を垂れ流し続けている男に、女は流石にキレたらしい。 「いいから、仕事を、しろ下さいこのダメンズが。」  男のすぐ右後ろには、投げられたであろうナイフ。 「いいいいいイエスサー!」  やっと手を動かし始めた男に、女はため息をついた。 「まったく、それでもこの組織のトップですか……」 「俺なんかどうせ無能だもんね……ごめんね……」  これが病みを糧とする悪の組織、『ブラックシック』の日常のワンシーンである。
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