ヤミー少女、実戦に挑む。

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ヤミー少女、実戦に挑む。

 あれから特訓(ごうもん)に耐えて耐えて耐えきって、1ヶ月が経ちました。  鬼ごっこ(リアルなやつ)やだるまさんが転んだ(失敗=死)で元々人間に使える先読み能力と危機察知能力を限界まで強化して、それが終わればその後は魔力を感知する特訓と称して魔力弾での千本ノック(良くて重症)や瞑想(途中で魔力弾飛んでくる)…。  本当に、辛かった…。  一度僅かな希望と勇気を胸にヤミーンさんに『キツいです』と言ったところ『回復魔法で回復出来るから大丈夫』と返されました。  なにも大丈夫ではない。 「いやー、よくここまで耐えたね…。僕も辛そうな君を見るのは辛かったけど、全ては最強のヤミー少女になるため!」  嘘だ爆笑しながら特訓見てたじゃないですか。 「まさか1ヶ月であんなに能力を高めてあれだけの魔法を覚えるなんて脱帽だよ☆」  急がないと私が死にそうだったので……。 「……個人的にはもう少しじっくりいじめ__時間をかけて鍛えても良かったんだけどねっ☆」  絶対もう少しじっくりいじめたかったって本音ですよね!? 「まぁここまで鍛えたら大抵のやつは敵じゃないよ!じゃあ、敵に見つかりに行こうか☆」  ……え?敵に見つかりに行く……? 「あのー、それはどういう……」 「……一応、正義側だからね……。  先に手を出したら怒られるんだよ。」  ……それ、もう別に戦わなくてもいいんじゃ……。  などと言ったら怖いことになりそうなので言うのは止めておきました。  いやまだ何も言ってないのにヤミーンさんの目が怖い。本当に読心術使えるんじゃないだろうか。
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