シンデレラ

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「入学式ね心!」 「どんな気持ち?心」 この2人は僕の姉さん。前世の記憶はないが、シンデレラの義姉だ。前世とは違い、優しくむしろ過保護。 「ワクワクしてるよ」 「そう!それは良かったわ!」 こっちは長女の波お姉ちゃん。大学生だ。 「私は席に戻ってるわ」 こっちは次女の月お姉ちゃん。先輩だよ。 「お母さんたちに見せたかったなぁ」 お母さんは元義母。お父さんも前世のまんまだ。 「そうねぇ、まさか心が高校入学して安心して旅行に行くなんてね」 優しいけど、破天荒だ。 「驚いたね。じゃ、僕教室に行くね。また後で」 この学校にいるのか今不安になってきた…。いなかったらどうしよう。 どんっ! 「あっ、すみません」 「あぁ、すまない。大丈夫かい?」 「お、王子!」 その笑顔…、昔と全く変わってない!! 「王子?」 「い、いえ。なんでもないです。あなたは大丈夫ですか?」 「あぁ。大丈夫だ。申し訳ないな」 「こちらこそです。あの、連絡先交換してくれませんか?」 ダメかな?唐突すぎたか? 「大丈夫だが、どうしたんだ?」 「えっと知り合い居なくてこの学校に。不安なので」 「なるほど!!いつでも頼るといい。俺は加賀屋煌。3年B組だ。生徒会長をやっているんだ」 良かった。相変わらず馬鹿で…。 「えっと姫矢心です。これ、QRコードです。読み取ってくれますか?」 「分かった。心くんでいいかい?」 「はい!」 思い出してくれるかな。思い出してくれるといいな。
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