3人が本棚に入れています
本棚に追加
「入学式ね心!」
「どんな気持ち?心」
この2人は僕の姉さん。前世の記憶はないが、シンデレラの義姉だ。前世とは違い、優しくむしろ過保護。
「ワクワクしてるよ」
「そう!それは良かったわ!」
こっちは長女の波お姉ちゃん。大学生だ。
「私は席に戻ってるわ」
こっちは次女の月お姉ちゃん。先輩だよ。
「お母さんたちに見せたかったなぁ」
お母さんは元義母。お父さんも前世のまんまだ。
「そうねぇ、まさか心が高校入学して安心して旅行に行くなんてね」
優しいけど、破天荒だ。
「驚いたね。じゃ、僕教室に行くね。また後で」
この学校にいるのか今不安になってきた…。いなかったらどうしよう。
どんっ!
「あっ、すみません」
「あぁ、すまない。大丈夫かい?」
「お、王子!」
その笑顔…、昔と全く変わってない!!
「王子?」
「い、いえ。なんでもないです。あなたは大丈夫ですか?」
「あぁ。大丈夫だ。申し訳ないな」
「こちらこそです。あの、連絡先交換してくれませんか?」
ダメかな?唐突すぎたか?
「大丈夫だが、どうしたんだ?」
「えっと知り合い居なくてこの学校に。不安なので」
「なるほど!!いつでも頼るといい。俺は加賀屋煌。3年B組だ。生徒会長をやっているんだ」
良かった。相変わらず馬鹿で…。
「えっと姫矢心です。これ、QRコードです。読み取ってくれますか?」
「分かった。心くんでいいかい?」
「はい!」
思い出してくれるかな。思い出してくれるといいな。
最初のコメントを投稿しよう!