深夜3時のティータイム

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私より年上の独身貴族様がウチの部署にも数人いらっしゃる。 お前らの年金やらなんやら用の税金を払うのは、今からお生まれになるお子さん達なんだぞ。 だけど、この部署で残っているのは私一人。 勿体無いので、私のデスクの周りしか電気は付けず、隅は暗がりとなっている。 室内にはキーボードを叩く音だけが響き、時折開け放した窓から外の音が聞こえた。 山が半分くらいになって、息を吐いて時計を見る。 深夜二時。 いい感じの進み具合に、自分を褒め称えたい。 三十分ほど仮眠を取って残りを仕上げよう。 アラームをセットして、机に突っ伏す。 すぐに眠気が迫って来たが、それを追い越して人の声が耳に入る。 「外ではダメだってばぁ」 「いいだろ?誰もいないんだから」 そんな会話の後、間髪入れずにあられもない声音と淫らな息遣いが、窓を超えて静まり返った室内に雪崩れ込んでくる。 私は無表情で身体を起こすと、ワザとらしく大きな音を出しながら立ち上がり、鞄を持って、会社を出た。 アレを聞いて愉しめる趣味も無ければ、元気もない。あんなのをBGMに寝てたら不愉快な夢しか見られない。
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