04:旅人とギルドカード

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 測定結果は冒険者ランクと同じ振り分けだ。上がX、下がF。  うわー前回と全くこれっぽっちも変化ねぇー!  盾術だけが最底辺っつーね。まぁ私、攻撃を受け止めるより避ける派だから盾なんて使わねぇもんな。だって盾なんて重くて動きにくいじゃん。ならいらん。 「ななななんなんですかここここの結果はあああ!!?あ、ああありえません!能力使用法が説明不可ってのも信じられないですけど、Xランク、しかもオーバーって!化け物ですか!?」 「頭脳がSなのは納得いかないなぁ。せいぜいCくらいだと思ってたのに」  受付嬢はリアクションがオーバーだなぁ。  そんでもってロイド・フォルスは失礼すぎるわ。  あれか?私の頭脳はせいぜい猿かゴリラ辺りだとでも言いたいのか?  誰がミジンコ知能だこのやろぉぉぉ! 「だから誰もそこまでは……」  それにしても、やっぱりここでも目立つなー。  どんなに腕が立つ冒険者でもせいぜいSランクがいいところだもんな。そのひとつ上のSSランクでさえ極たまーにしか見かけないし、最高ランクのXなんてそうそういないもんな。  しかもオーバーランクだし。そりゃ受付のお姉さんもそんな反応しちゃうよね。  期待を裏切らずここでも他と同じ反応ありがとよ。全く嬉しくねぇけどな。  だって実感沸かないもん。そんなに頻繁に能力使ってないのに測定不能とか意味わかんねぇよ。  最初は水晶がバグってるのかと思いきや私の方がバグってるって判明したしな。ははは。笑っちゃうぜ。  少しの間水晶の文字を凝視して口元をひくつかせていた受付嬢はようやく正気を取り戻し、ぎこちない動きながらもどうにか旅人用のギルドカードを発行してくれた。  てっきり他国と同じように高ランク依頼押し付けられると思ってたけどそんなことはなく、内心首を傾げていたら驚愕から立ち直ったロイド・フォルスが教えてくれた。 「今のとこ、高ランク依頼はフォルス帝国には流れてないよ。少なくとも陛下の外遊が終わるまでは流れないと思う」  陛下の護衛に連れられてる高ランク兵士が戻ってくるまで高ランク依頼は登録するのも他国から流れてもできなくなってるってことか。妥当な選択だな。  このギルド内にも強い冒険者がいるにはいるが、せいぜいBランク程度のそこそこできるやつしかいない。  高ランク依頼ってのは最低でもSランク以上の実力がなきゃ受けれないのだ。  実力が伴わない輩に受けさせて無駄死にさせる訳にもいかんもんな。  何はともあれ、国の面倒を背負わされなくて何よりだ。  出来立てホヤホヤのフォルス帝国旅人用ギルドカードを大事に懐にしまい、ついでに依頼受注もちゃっちゃと済ませて平原へと足を進めた。  さーてギルドカードも手にいれたことだし、これで心置き無く肉狩りできるぜー!
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