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「俺ならここにいるぞ」
大輔の手は母親をすり抜け空を描き、自分へと戻ってくる。
「どうなってんだこいつぁ」
声は誰にも聞こえない。まるで動いている大輔が空気であるかのような素振りだ。
(ははぁん。わざと聞こえないフリをしてるんだな)
ある意味盛大なドッキリではないかとカメラを探してみたが、隠しカメラもないし、スタッフもいない。
マル秘報告とはならなかった。
「なんだよこれ!」
ふざけて下半身を露出しても誰も見向きもしない。ここにきて元カノに味わったプレイを思い出して切なくなった。
「俺だよな、これ...」
ベットに横たわるのは紛れもく、大輔だった。そして、
【おめでとう、死に損ない】
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