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しかし、そんな浮かれ気分も、一瞬で吹っ飛んだ。
シャワーを浴び、更衣室から出た途端に、急に茅ヶ崎が、俺の腕を引っ張ったのだ。
「さっきから、誰かに見られている気がするの!」
「見られてるって、どういうことだよ……?」
「視線を感じるの。神楽君って人間関係が少ないのだから、誰かから後をつけられるってことはないと思うの。私は人間関係もたくさんだし、校内には、ファンクラブを作っている人達もいると聞いているわ。その子達が、もしかすると、このデートを心良く思ってない人達がいるのかもしれないわね」
「俺はファンがいなくて、茅ヶ崎にはファンはいるって。自慢かよっ」
「事実よ」
そうでした。
先ほどまでいた幼女達は、もう帰ったみたいだし……。気のせいじゃないのか……。
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