23. 転校生

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 下駄箱を見つけて、上履きに履き替える。顔を上げると、ブランドを作った張本人が、ご丁寧にあいさつを交わしてきた。 「神楽君、おはよう!」 「ここでその呼び方は、まずいだろ……?」 「ロボットのように歩いている誰かさんよりは、ましだと思うわ。校門から後を付けさせてもらったのだけれども、見ていられなかったわ。ウォーキングの練習が必要そうね。そこまでは、私も考えが及ばなかったわ。私が悪いのよ。本当にごめんなさい」  えっと……、おちょくられているのか……、真面目に対応されているのか、分からん……。 「緊張してるんだよ」  「肩の力を抜いて、普通にしていればいいのよ。別にアイドルという訳ではないのだから。その辺を勘違いしていると、妬みや嫉妬をかってしまうことになりかねないわ」  いちいち嫌味の多いやつだな。 「はいはい。分かったよ」
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