2. JKのパンツ

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 ……っ……え……。 「自分でいうのもへんではあるのだけれど、私の胸って結構かたちがいいと思うの。私が溺れていたのを助けてくれた命の恩人なのだから、二・三回揉んでみても良かったと思うの。入れ替わった、というご縁でもあるわけだし」 「触るとか、揉むとか、ご縁とか……なんだよそれ!」  さっきは、絶対触るな! とか言ってませんでしたか。 「そんなに、困った顔しなくても、大丈夫よ。入れ替わってるわけだし。神楽君、一度くらいは触りたかったのでしょ。女性のおっぱいとデリケート部分を。確認というわけではないのだけれども……」  茅ヶ崎が、ゆっくりと顔を近づけてくる。  俺を覗き込むその瞳。 「神楽君は、童貞なのでしょ?」  正解です。でもなぁ……。 「いきなりなんだよ! それに、童貞って、なんでそう思うんだよ」  目を尖らせて言うと、茅ヶ崎は視線を外した。  それから、校門に向かって歩き出す。 「だってどこからどう見ても、童貞だと思うの。一生童貞のまま死んでいくなんて可哀想じゃない」  ずけずけとした物言いで、一体こいつは何様だ。 「永遠に恋人が出来ないみたいに言うなよ」 「いいえ、間違ってないわ。神楽君は、一生、生涯、童貞なの。もう一度言ってもいいわ。一生、生涯、童貞なのよ。もしよかったら、貴族という言葉をつけてあげてもいいのよ」  言葉に含みを持たせるように、茅ヶ崎は続けた。 「童貞貴族」  振り向きざまに、決め台詞。  むむむむ……ぐぐっ……。ひるんでしまった。
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