ファンタジー × 恋愛[第一作]

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私には長年付き合っていた彼氏がいた。 彼は私とは何もかもが正反対で、誰にでも優しく、怒るそぶりすらしない。 私が「黒」だとするならば、彼はまさしく「白」という言葉がとても似合うのだった。 心が真っ白。綺麗な心。 私はそんな彼に惹かれた。 彼も私の正反対な所を好いてくれた。 でも正反対だったから、いけなかった。 彼と私は些細なことで喧嘩をしてしまったのだ。 そして、一週間前に別れた。一方的に、私から。 私がもっと素直になれたらと思う半面、優しすぎる彼が悪いという考えもあり、それが交互に頭の中で駆け巡る。 そしてまた自分にストレスが掛かっている事を自覚する。 (もう一度寝よう。) 私は、顔の水分を掛けてあったタオルで拭って顔が濡れてないことを確認し、ベッドへ戻ろうとした。
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