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──***──
ここは、手紙を集め、整理し、保管もしくは送る場所。郵便局。
そこで一心不乱に働く従業員がいた。
「あれ、八木先輩、なんか気合い入ってますね。どうかしたんですか?」
一心不乱に働く従業員、八木にそう話すのは、八木の後輩であった。
「ん、そんなこと…まぁなくはないな」
八木は後輩の問いかけに少し曖昧に答える。それでも八木の手は止めない。1つ1つ手紙を確認する。
「なんか悩みでもあるんですか?自分で良ければ聞きますよ?」
と後輩も手は止めることなく言った。
八木はこの事を話すべきだろうか少し迷った。
この後輩は恋愛の話になると目を輝かせて聞こうとする。
以前に話したお似合いのカップルが別れそうって話をさりげなくしたら
「その話、詳しく!」
と、身を乗り出して聞きに来たのだ。ただでさえ忙しいのに、手を止められたらたまったもんじゃない。と八木は恐れているのだ。
八木がどう話すか悩んでいると、
「あ、もしかして前に話してた『白黒コンビ』っすか?なんか進展あったんすか!?」
面倒くさいことになった。と八木は思った。
こんなことになっては後輩はもう手がつけられないのだ。
八木は観念して「白黒コンビ」と八木が言っているだけなのだが、あまりにも正反対なカップルだっため、そう名付けた2人について話を進めた
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