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せっかくだからと、手土産にした白ワインを冷蔵庫の急速ナンチャラ機能で冷やし、ケーキも大きな皿へいい感じに並べてくれた後輩ちゃん うん、こういうところだ 勝手に誇らしくなってる自分がいる こういうのって、仕事を教えるのとは少し違う 確かに、美紀(ミキ)ちゃんだってそれなりの経験を積んで、歳も重ねてるわけだからバカにしないでくださいよって怒られちゃうかもしれないけど なんて思いながらにやけてしまいそうになるのをなんとか堪えながら乾杯 新居の居心地だとか 近所のおいしいパン屋さんのことだとか ひととおりそれらしい話題を終えたら、結局は普段の職場での会話のような感じになってしまっていた あっという間にボトルは空になり、そう言えば少し火照って来たかもなんて思ってると 「コーヒーと紅茶、どっちにします?」 デザートタイムに入りませんかという美紀ちゃん 「あ、ごめん、ありがと えっと、ふたりは?」 特にどちらというわけでもなかったし、なにより両方を淹れるのは面倒だろうと彼らの意見を尋ねた 「眞吾さんは紅茶でい?」 「おぉ、頼む」 ノールックでのやり取りの後 「由夏さんは?」   もう一度聞いてくれて 今度は迷いもなく 「わたしも紅茶がいい お願いしてもいい?」 そう答えた それにしても この2人の雰囲気 すごくいい ぐふふ えへへ ふたり共に知ってる人たちが“夫婦”になったなんて、わたしにとっては初めてのことだから もうなんというか うれしいような はずかしいような むずがゆいような そんななんとも言い難い感情が沸いて出てくるようだった
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