特訓

1/3
前へ
/4ページ
次へ

特訓

私は、ふと目が覚めた。どうやら、私は寝てしまっていたようだ。窓から指す月の光が夜だと告げている。 体を起こし姿勢を正すとふわふわと体が浮いた。二ヶ月、この体質でいるのだが意外に慣れない。私は、お化けというものになったらしい。 最初は、ふわふわと浮遊する体に戸惑い天井まで浮き上がりみんなに下ろしてもらっていた。今でも皆は、最初はよくあることだと笑っている。私は、これでも2ヶ月すぎ。慣れないと、これから来る後輩達の手本になれない。 ということで、特訓を始めています。 「だから、もっとリラックスして!」 ということで、私に色々教えてくれている死神さんに頼んでいます。魂を連れて行ったりと仕事をしている傍らに教えてくれる優しい先輩。なのだが、ちょっとスパルタ教育で。 「自由に浮遊できるようにならないと、足に重りをつけるよ!」 私はお化けのはずなんだけど何故か重りを付けたり物を持つことが出来る。皆曰く、生活に不自由なく生活ができる故に気にしていないそうだ。 「はい!」 私は、声を一生懸命貼りながら返事をした。小さいと、またお怒りが飛んでくる。深呼吸して肩の力を抜こうとすると浮いていくのだ。だから、逆に力を入れてみた。 すると、凄い速さで浮いていった。 「とまれとまれとまれとまれ。お願いなので止まってください!」 最後の方は、殆ど泣きかけだ。結局、死神さんに迎えに来てもらい、拳骨を貰いました。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加