師弟。

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聞いてた場所につき、こちらから出向いたことを伝えたら、さっそく言われたんが。 「代表の方ですか?」 と、ジロジロといやらしい。 失礼にもほどがあるやろ!と、心の中で吠えてたら。 室「私、室井と申します。Aさんはいらっしゃいますか?」 見てくれでの偏見なんか慣れたもんやのに、自分のせいでって思うムロちゃんは、すみません若って小声で言うんですよ。 ええのになぁ、もう。 通された部屋で待ってたら、「お待たせしました」と入ってきたのが3名。 A「私はA、こっちがBで、そっちがCです」 みたいなね、自己紹介をされました。 まぁ俺は、この人か、電話先で謎の癇癪起こし、さらには謝罪要求してきた宇宙人はと思ってましたけど。 室「先日お話した通り、うちとしては名誉棄損だとか、そんなことは一切ありません。万事事も終了しましたし、これ以上この件に関しては、何も必要ないかと思っています」 と言えば。 A「この件は、私ら3人が師匠から任されていたんです」 やのに、それがあなた方のせいで……って言うんで。 俺「その前に、うちを選んで決めたのは依頼主さんですよ」 と言えば。 A「違います、うちです」 ……………………………。 俺「いや、うちは相談受けて…」 A「うちが請けたからには、うちがみるのが当たり前でしょ?そんなこともわからないんですか?それになんですか?代表って、あなたですか?まだお若いやろうから、わからないでしょうけど、こういったことには暗黙のルールってものがあってね?」 あなたに言うてもわからないでしょうけど! と言われてさすがに俺もね。 何本か血管切れそうになったんですけども。 言い返そうと思ったら。 室「失礼ですが、あなた方の師はご在宅ですか?」 とムロちゃんが聞けば。 A「師匠は関係ないでしょうが。それよりも話のわかる人連れてきてもらわんと困ります!」 カッッッッチーーーーーン………。 したんですけども。 室「こちらはそのつもりで来ています。そちらも話のわかる人を呼んでもらわんと、こっちもわざわざ出向いたんですよ」 あかんあかん。 俺もナメられたあかん。 なので。 俺「自分が若くてそう思われるのは多々あるし、そう思われても仕方ないですけど、ちゃんと話するために来たんです」 だからうちに何かあるなら聞くから、ちゃんと話そうと言うても。 あーだこーだ、文句やら非難やら。 とことん会話にならん状態がしばらく続いてて、とにかくAさんがよく喋ること。 途中、BだかCだかが電話で席を外して帰ってきたら、「師匠が今から来ます」という。 3人揃って師とやらを迎えに出ていき、残された俺とムロちゃん。 疲れたな、帰りたいな、とか思ってたら。 急にムロちゃんが俺に頭下げて、 室「若、不快にさせてすみません。全部室井が至らんばっかりに」 申し訳ないです、と言いました。 俺「大丈夫やって。それより師匠さんが話わかる人やったらいいな」 と言えば。 室「こちらの先生ももう来ますわ」 お松からライン来てました、と見せてくれました。 室「先生にもあとできちんと謝らんことには、自分が至らんばっかりに…」 そればっかり言うもんちゃうよって言うたんですけど、ほんまに困ったムロちゃんですよw
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