師弟。

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さて、まずは順を追って話をさせてもらいましょうか、とヨッシー言いました。 吉「まず今回のご依頼に関して、うちは何も間違ったことはしていませんし、結果的に依頼主さんの不安も解消され、問題なく済んでいます」 理由としては。 まずうちから弟子が二名対応したが、その後ろには師匠の自分の代わり(萩さん)をつけていて、その萩さんからも、二人の対応に何ら問題はなかったと報告を受けていたこと。 そしてこの数日の話によると。 まず再訪問時も問題なく、こちらとしては依頼主も納得のいく形で終われていることが確認できているし、良好に終われたこと。 しかし、だ。 吉「私が直接依頼主さんにご挨拶に伺ったとき、こう仰っていました」 報告は受けていたが、やはり自分の目でも確認しておきたかったもので、個人的に連絡を取らせていただきました、と俺の方を見て言うてました。 ヨッシーが依頼主さんに言われたこと、それが。 吉「“解決していただいたのに、〇〇の人らからしつこく連絡があり、あれこれする必要がある”と言われて、どうすればいいですか?というようなことでした」 これについて、見覚えがあるでしょう、とヨッシーが言えば。 A「それはそちらが勝手なことして、息子さんのケアがなってないから、対応する必要があると連絡したんです。でも家族は何もわかってないのに、終わった終わったと、そればかり」 それの何がいけないんですか? と言えば、これまたおかしそうにヨッシーは笑うんです。 吉「はっはっはっ!そうですか、ご家族さんはわかりませんもんねぇ。ですがそれは、あなた方もそうでしょうに!」 そこでヨッシーが、3枚の写真を出しました。 吉「これをご覧なさい。これはいずれもうちに持ってこられ、かつあなた方が“祓った後”に撮影されたものです」 これに何が写ってるか、おわかりになりますか? とヨッシーが言えば。 写真は見たことなかったんでしょうね、じっくり見つめるも言葉なし。 吉「あなた方はこうも仰ったそうですね。息子さんは憑かれやすいから、都度対応せなあかんと」 それでこれは、祓えたといえる代物ですか?と言いました。 吉「いずれも同一人物でした。それで私からあなた方に質問しましょう」 一体あなた方は、何をしてたんですか? そしてそして。 吉「ご存じでしたか?あなたの弟子が何をしていたか」 と聞けば、この師匠は言いました。 「こんなことは聞いていないし、継続的にみないといけない、都度対応していくと」 そういうことかと、自分の弟子を見て言うんですわ。
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