師弟。

34/36

23107人が本棚に入れています
本棚に追加
/172ページ
吉「私は諸戸先生のようになりたいです。大きな目標にしていますが、死んでも越えられるとは思いません(笑)」 それだけ凄い方なんです、と言いました。 吉「死ぬまでに肩を並べるぐらいには、と思いますけど、果たしてどうですかねぇ(笑)きっと出来の悪い師匠をやっとると、今頃わろてはるでしょうね(笑)」 困ったもんですわ、と笑っていましたが。 少なくともムロちゃんと松っちゃんは尊敬してるし、あの二人からしたら、ヨッシーが諸戸先生に対して持つ感情と、一緒なのではないかと俺は思います。 吉「私は諸戸先生にはなれませんが、私は私のやり方で、諸戸の教えを伝えていきます」 あの二人もまだまだですからねぇ~と言うんで。 俺「ヨッシーは型にはまらん人やって言うてた」 と言えば。 吉「何を仰いますか!(笑)吉田は“吉田という型”にしっかりはまってますよ」 その型は、自分だけでは作れず、作っては壊してを繰り返し、時間をかけて作っていくもんやと言いました。 吉「真似て作った型など、脆くてはまらんもんです」 自分なりに試行錯誤し、いずれ自分が作りあげていくもので。 その基礎は、人との出会いや教えであったりするそうです。 吉「師匠はあくまでその型作りの手伝いはすれど、師匠が弟子の型を作るわけじゃないんですよ」 それでは“作られた型”になってしまうと言いました。 吉「私がそうであったように、室井や松田のために師として頑張らなあきません」 私もまだまだこれからなんです!と、笑顔いっぱいのヨッシーでした。 自分が弟子であったからこそ、今誰かの師匠でいられるんです。 逆に言うと、師匠を知らなければ、師匠にはなれなかったと言いました。 いつも適当で変態なおじさんですけども、こういうところは謙虚で、前に前に進もうとするヨッシーを俺は、ただただかっこいいと思います。 凄いなぁ、と。 これは追いつけんわなー。
/172ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23107人が本棚に入れています
本棚に追加