もうひとつの家族

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それからの二人の付き合いは、今も変わらず。 涼太は復学したものの、留年は免れず、それでもちゃんと卒業し、紆余曲折を経て今はやりたいことをやれています。 たまに俺も会うことがありますが、だいたいはモーリーとニコイチで行動を共にしています。 俺が初めて涼ちゃんと会った時は、ニコニコしている好青年でしたが、昔そんなことがあったとは想像もつきませんでした。 それぐらい今の涼ちゃんとはかけ離れた話といいますか…。 でも涼ちゃんはよく言います。 涼「モーリーなくして今はない!」と。 なんだかんだうちとも付き合いがあり、遊びにも来ますし、モーリーの仕事の手伝いもしています。 ややモーリーに依存していないか?と思うこともあり、森岡氏に聞いてみましたが。 森「あれでも自分で選ぶことが出来るようになりましたし、自分の意見を他人にも言えるようになりました」 両親との関係はあまり改善は見られなかったそうですが、それでも最低限の関係性には戻れていたとも。 そういや俺も、何度か涼ちゃんのピアノを聴いたことがあります。 時にはバーで、時には期間限定の、誰でも弾いてください的なピアノが設置されているやつで。 その時はリクエストしてみました。 無茶ぶりしたかな~と思ってみたけど、モーリーが。 森「涼太は大丈夫!!とんでもピアノマンなんで!!」 涼「自分、大丈夫!!モーリーの腹が出てるんで!!」 と、謎の意気込みを聞かされ、弾いてもらった、“アシタカせっ記”。 アニメも弾けるんか~と感動してました。
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