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どいうわけだか白無垢の女性が後ろにおる真子さん。
みどりが言いました。
み「真子さん、あなたご自身のことで何か感じたことはない?」
真「何かっていうのは…」
み「お父ちゃん、私から話していいの?」
みどりがおまるに聞けば。
丸「いきなり驚かれるかもしれませんがね、あなたの後ろに、いつからか女性が憑いてはります」
いわゆる背後霊というやつです、と言えば。
真「えっ!?そんなん怖いじゃないですか!」
と怖がるんですけども。
み「悪いものじゃないから安心して大丈夫よ」
それについてはお父ちゃんからよろしく。
とみどり。
そこからはおまるが説明したんですよ。
まずどうしてこの白無垢の人が、真子さんに憑いてるのか。
丸「先に言うておくと、あなたの血縁者とかでは全くない方です」
という前置きをして、おまるが話した理由はこうです。
丸「細かい事情はわかりませんが、あなたに対して親近感がわいたと仰ってますな。それでいて、あなたの努力する姿が誇らしく、母を想う気持ちに惹かれたと、そういうことみたいです」
この白無垢の女性も、当時の自分も“そう”であったと言うたそうです。
そう言われた真子さんね、泣くのをこらえながらも、おまるとみどりに言うたんです。
真「私、お母さんに応えてあげたかったんです。お話、さしてもらっていいですか?」
言えばみどり。
み「あなたひとりで、よく頑張ってきたねぇ。ラクにしていいから、ゆっくり聞かせて頂戴ね」
その前に、お礼を言いたいです、と真子さん。
真「名前も姿もわからないんですけど、ありがとうございます」
白無垢の女性に、そう言いたいと。
真子さんの気持ちは十分、伝わっていました。
その女性が、何度も頷いてたんで。
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