若みど誘拐事件簿。

34/64
前へ
/172ページ
次へ
真「母が亡くなってしばらくしてからなんです。うちに“母”がいてるんじゃないかと気づいたんは」 亡くなって一週間ぐらいか、もう少し、と真子さん言いました。 み「お母さんはどんな人だった?」 聞かれて真子さんは言いました。 真「おとなしい人でした。あまり怒ったりしないし、おっとり…というか」 でも…と真子さん。 一回だけ強く言われたことがあったそうです。 真「私、農学部のある大学に行きたいって言うたとき、お父さんとかに凄い反対されたんです」 どうせ大学行くなら、外国語を勉強出来るとこにしろ、女が農学部なんて…と言われたと言いました。 み「農学部の何がいけないの?それを学びたいって思うあなたを、アタシは素晴らしいと思うのに」 丸「私もお若いのに、偉いもんやと思います」 ……………………。 俺「農学部って何するとこなん?」 ちょっと黙っとれ!って言われたんですけどもw 真「お父さんもそうやったんです。何するとこかも意味わからんから、そんなとこやめとけって」 俺「俺そんな意味で言うたんちゃうんです!」 と言えば。 真「大丈夫です、わかってます。だいたいの人はよくわからないもんですし」 と真子さん言いました。 真「その時に、お母さんに怒られたんです」 “真子がやりたいなら、反対されたってやればいい!” 真「お母さんは、農学部にいきなさいって言うてくれました」 でも結局、それを父親に反対されてしまい、農学部の受験を諦めたと真子さん。 真「今私、浪人中なんです。行けって言われた大学も落ちたし、なんかやる気も起きなくて」 受かる気もしなくて、フリーターをやってると言いました。 そんな真子さんに。 「女やし、さっさと結婚して家庭に入れば?」 と、父親や兄に言われたと言いました。
/172ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23111人が本棚に入れています
本棚に追加