若みど誘拐事件簿。

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真「私の周りにも、早く結婚してママになりたいって子いますけど、私は家庭に入るより、自立したかったんです」 そんなこと言いながら、結局大学にも落ちたし、フリーターやし、家にいてますけどって言うてましたが。 農学部を諦めて、別の大学にってなった時、お母さんは相当がっかりしてたと言いました。 真「もっとお母さんがお父さんに意見出来たら、何とかなったかもしれんかったね、真子ごめんねって、お母さん言うてたんです」 そんな母親にも申し訳なくて、受験期にちょっとギクシャクしてしまったという真子さん。 そんなギクシャクしてた時に、突然の母の訃報。 真「くも膜下出血で倒れて、そのまま亡くなったんです」 当時通ってた高校に連絡があり、病院にかけつけたけれど、その時にはもう息を引き取ってたと言いました。 真「なんか、これは現実なんかな?って火葬の時まで実感すらなかったんです」 それぐらい突然のことやったと言いました。 真「それを言い訳にするのは違うんですけど、受験も失敗して、私、誰かに自分のいろんな気持ちを言いたかったんかもしれません」 それを母親に聞いてほしかったと、今は思うと言いました。 み「娘にとって、母親っていつまでもいてほしいもんなのかもね。特にまだあなたは若いし」 まだまだ母親を必要とする年頃やと、みどりも言いました。
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