若みど誘拐事件簿。

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次は誰を呼んでほしいとは言うてなかったんですが、入ってきたのは次男さん。 「兄貴が、俺は最後のシメでいいって言うんで」 シメ…………。 それはさておき、次男さんにも話を聞きました。 母親はどんな人やったか。 何か気になることはあるか。 などなど。 次男に関してさっくりと書くと。 母親はいたっておとなしく、良き母やったんではないかということ。 次男が言うには、 「うちは父親が“絶対”ですから、しんどいこともあったかもしれんけど、頑張ってたと思います」 真子さんのこともチラッとふれてました。 「俺はいいと思います。今時女やからどーやとかいうのって、ナンセンスでしょ。俺らは自由に大学行ったのに、真子だけあかんのはおかしい」 なるほど。 他にも言うてたけど、最後にまた、みどりが聞いたんです。 み「今回のお兄様のご依頼について、どう思われます?」 と。 次男は言いました。 「確かに結婚式とか、孫の顔が見たいとか、うちの親も言いますけど。それってどこの親もでしょ?それを死んだからって、美化する必要ってあるんですか?」 まさしく、ごもっともかなと、思わなくもないわけだ。 次男の面談も早々に終わり、次の長男を…と交代してもらいました。
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