第5章 Kepler discovered the law

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午後3時。 新しい街での安宿にチェックインした。 日が明るいうちに、街を把握しに出かけよう。 ターゲット候補の物色。 交番やコンビニの位置確認。 万が一の逃走ルート。 先程の悪夢の影響だろうか。 僕が生まれ育った監獄の様なアパートが目について、頭から離れない。 こんな家に押し入っても、稼ぎにはならない。 だけど、共用廊下に放置された埃塗(ほこりまみ)れの三輪車がやけに気になる。 というか、自分の記憶とオーバーラップする。 可愛い盛りのはずの子供の三輪車。 持ち主は死んでしまったか、虐待を受けてるか、どっちかだと直感する。 僕の家がそうだったから。 しかも、小学校にあがっても、補助輪付きの自転車も貰えず、三輪車のままだった。 【102号室】の玄関ドアには『セールスお断り』のステッカーが貼ってある。 表札はない。 集合ポストを見る。 【102号室】のネームプレートは、褪色し読みづらいが『阿松』と読み取れた。 チラシやゴミ箱直行になりそうなDMが溜まっているが、新聞はとっていない。 5ab5bc66-1285-4d85-b887-7f4a7ceb9e4a
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