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「じゃあ、この部屋が少し大きめで空いてるからここ使い」
そういって広斗が空き部屋の一つに案内した。
俺たちの部屋より少し広めなので2人でも充分に過ごせる部屋だ。
「ありがとうございます! ほな詩音ちゃんは荷物ここに片付けよってくれる? 花音、下に行ってお風呂とか一階の説明聞いてくるから」
花音がチャキチャキと案内された部屋に姉を促すと、「よろしくー!」と言って部屋のドアを閉める。
小学生なのにしっかりした子だなあと感心していると、ドアを閉めた途端ニコニコとした表情が消え顔色を変えて
ちょっと。と広斗と俺の腕を引き一階まで引っ張って階段を降りた。
「ちょ、花音ちゃん……?」
広斗が少し驚いて目を丸くしながら呼びかける。
「痛い痛い、どないしたんよ」
俺も戸惑いながら腕を引かれるままに足早で花音に付いて階段を降りると、
花音はチラリと二階を目で確認し
姉の姿がない事を確認して話しだした。
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