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水商売をしながら、頼る人も無く1人で竜星を育てるのは大変だったのだろう。
母親は酒に溺れ、まともな食事も竜星に与えず、水商売の客を自宅に連れ込んでは枕営業をしていた。
幼い竜星は絶対に出てくるなと言われ、部屋の押入れの中でいつも事が終わるのを音も立てずに待っていた。
ある時、どうしてもトイレに行きたかった竜星は母親の言いつけを破り、来客中に押入れから出た。
『ガキがおるなんか聞いてへんぞ!』
といって、母親が連れてきた客は豹変し母親をむちゃくちゃに殴ったそうだ。
自分の親が裸のまま殴られる光景は幼い竜星にトラウマを与えるには充分だ。
その日からは竜星自身が母親に殴られるようになった。
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