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「アイツ、中学入ってから女を取っ替え引っ換えやったやろ? アイツは興味無くなったから次やーとか言うてたけど、そのうちの1人が前に俺に相談してきてん。広斗くん、一緒に住んどんやろ? 竜ちゃん、止めてぇなって」
ナオ兄と俺は黙って広斗の話を聞いていた。
俺たちと過ごす毎日の中で竜星の尖ったところは徐々に丸くなり、悪さをする事も無くなっていた。
よく笑うようになったし、イタズラは相変わらずするが、人を傷付けたりするような事などは無くなった。
しかしそれはホームで俺たちと過ごす時だけのようで、現実は違っていた。
「アイツは寄ってきた女と付き合って、ヤる度に手ぇ上げとってん。ほんで女の子が怖くなって別れよって別れる。ほな次探してまた同じことの繰り返し……
女の子からその話聞いて、竜星本人にそんなこともうやめろって言うたんや。
けど、アイツ……やめられへんねんって……苦しそうに。
俺どうしたらえんか分からんくて……
もっと早く健ちゃんやナオ兄に相談したら良かったのに…………ゴメン」
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