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1ヵ月後―――――。
で、その非処女の配属先はというと・・・・・・・
「ハナ~、から揚げ定食頼む」
『は~い!』
「ハナ、こっちはカレーライス」
『は~い!』
そう私は王城の食堂のおばちゃんならぬ、お姉さんとなっていた。
此処に配属された時はずいぶんと悩んだ。
何を悩んだって?
ペックのあの最後の質問の意味にだ。
食堂のおばちゃんは、身体も売るのかと思ったからだ。
野郎共から「今日は君をテイクアウトで♡」と言って、いつ食われるかとビクビクしていたら、責任者が笑いながらこう言った。
「あぁ、あれ、単なる俺の興味で聞いた事なんで、食われないっすよ」
それを聞いて、怒りで鼻がパコっと広がったのは言うまでもない。
だがこの配属、ペックのただの思いつきではなく考えがあった。
読み書きが出来なくとも会話は出来るのだから、侍女でいいはず。
それなのに此処にした理由はと言うと・・・
「どう考えても洗濯や掃除女に邪魔になるような警護人はつけれないっすよ。なら、警護もありきで働けるとしたら・・・」
――――騎士団の専用食堂しかないでしょう。
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