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「華、私の人生とても幸せだったわ・・・本当にありがとう」
そう言って唯一の身内であるばあちゃんが、風邪を拗らせ古希を祝う前に他界した。
じいちゃんは、私の母が4歳の時に心臓発作で亡くなっている。
女一つで母を育て、人並みに結婚させたばあちゃん。
そんな人並みに結婚させた母も、奇しくもばあちゃんと同じように心臓発作で旦那を亡くす。私が6歳の時だ。
ばあちゃん同様シングルマザーになった私の母。
父の突然の死にもへこたれず私を育てられたのは、やはり、ばあちゃんの逞しい背中を見て来たからだろう。
だが不幸は続くもので、私が高校に上がる時に母もあっけなく交通事故で亡くなった。
まだ未成年の私をばあちゃんは引き取り、田畑を耕し大学まで行かせてくれた。ばあちゃんとの生活は、祖母と孫みたいな関係でなく女友達の同居みたいで楽しかった。
その後、中小ではあるが会社に就職し、ばあちゃんにこれから楽をさせてやろうと頑張ってた矢先の事であった。
『ハァ~』
大きな溜息が出た。
疎遠な親戚は、居ても居ないのと同じだ。
頼れる人もなく、私は天涯孤独となった。
自分に恋人が居れば、その天涯孤独の寂しさもまた違ったものになっていたとは思う、、、。
最悪にも、先月その恋人と私は別れたばかりだ。
その理由は・・・
「愛があっても、精力がもたない、、、」
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