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『咲瀬さん、俺、貴方を一目見た瞬間貴方に惹かれました。美しい姿もですが、仕事ができて、しっかりしてる。俺には親の決めた婚約者がいますが、親を説得して破談にするので、俺と付き合ってくれませんか』
律樹が目の前の女性に、告白してる瞬間を、わたしは見てしまった。
律樹は、わたしとの婚約を破談にしたかったんだ……。
律樹の言葉を聞き、最近わたしに会ってくれない理由が、他に好きな人ができたからとわかった。
律樹の事を心から愛していたわたし、目から涙が溢れて流れる……。
「麗華、どしたの?」
瑠花が慌てて、ショルダーバッグからハンカチを出し、わたしに貸してくれた。
『ごめんなさい。わたし、付き合っている人がいて、その人の事を本気で愛してるので、大島律樹営業部長の気持ちには応えられません』
律樹は、女性に振られてた……。
律樹が振られたから、わたしと婚約解消しないと思ったけれど、この現場を見てしまったわたしは、律樹と夫婦になる事が怖くなった。
律樹はわたしを愛してくれてない。
律樹と女性は食事を終え、レストランから出て行った。
わたしは、律樹と結婚しない方法を頭の中で模索していた……。
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