72人が本棚に入れています
本棚に追加
/272ページ
ちょっぴり難しいお勉強の時間
エーテ領。
母さんですら飛び越えるのが難しそうな緑の壁が延々と続いていた。
緑の壁には小さな小さな羽の生えた見張り役が沢山住んでいるようだ。
チラと群れを見る。群れの狼達よりも、僕は見張り役と姿形が似ているみたいだ。
あんなに透き通ってはいないけど…。
あんぐり口を空けて上を見ている間に、隠し扉が開いたみたいだ。
中には、お城乗っけちゃったの?と思う程の見上げる大樹が、これまた海?と思える程の湖の縁に立っていた。
他の木々には様々な果実やナッツなどの木の実がたわわになっていて…一本一本がお日さまのスポットライトを浴びているようだ。
光があたる地面には小さな花をつけて風に揺れる…花畑と言うよりも、薬草畑っぽい。
皆は、お城の大樹を世界樹のようだと見上げているけど…
世界樹の方が遥かに大きかったよね。
空が見えないくらいに伸びた枝に、布団になる程の大きな葉が降ってきたっけ。
そんな事を思い出していたら…僕の周りに羽の生えた小さな子達が集まってきた。
最初のコメントを投稿しよう!