女子会なのに信じてくれない

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「藤堂くんでしょ。ちょっと、変わろっか」 愛里ちゃんがわたしからiPhoneを受け取った。 「藤堂くん、わたし咲瀬だけど、真凛ちゃんとわたし、今イタリアンのお店でパスタ食べてる。真凛ちゃん、浮気なんかする子じゃないから、仕事に戻り!!」 そういうと通話を切り、わたしと2ショット画像を撮り、その画像をLINEメッセージ大河に送った。 「真凛ちゃんも彼から溺愛されて大変だね……」 愛里ちゃんも5歳年上の恋人がいるらしく、大河みたいな束縛魔ではなさそうだけど、なにかと一緒に居たがる人だと前に言ってた。 「藤堂くん、毎週末に車飛ばして東京に戻ってきてるんでしょう?なのに平日も真凛ちゃんの事ばかり考えて、仕事ちゃんとしてるのかな……」 大河も建築士で、3月までは愛里ちゃんと同じ部署で仕事をしてた。 愛里ちゃんの方が断然仕事ができるけど、それでも同期の中では仕事ができる方で、それで名古屋支社に戦力として異動する事になった。 「9時過ぎだし、明日も仕事あるし、そろそろ帰ろっか」 大河からのLINE通話攻撃が止まり、愛里ちゃんが腕時計で時間を見てお開きにする事を決めた。 愛里ちゃんともっと女子トークしたかった。
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