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僕と葵の長男・レオナルドがあの学校に入学すると言い出した時は心の底から反対した。
「どうして反対なのか理由をちゃんと仰いなさい」
「僕みたいな輩が居たらどーすんの?レオみたいに綺麗な子、すぐに餌食になっちゃうじゃん」
「あなたの場合、度を超えていたとユージンから聞いてますが?」
天音のやつ……余計な事を葵の耳に入れよって。
可愛い下級生が寄ってくれば応えるのが筋ってもの。僕はみんなを平等に愛していただけだ。日替わりで。
そもそもいくら家の習わしとは言え、根っから男しか好きになれない僕を全寮制の男子校なんかに入れたのが間違いの始まりだった訳で、僕は悪くない。
何よりもあの学校に入ったら最後、6年間の寮生活を経て推薦でモントリオール大学から大学院、経済と経営を叩き込まれてエッジグループに送り込まれるんだ。曽祖父も祖父も叔父達も天音も、み───んな一緒のレール。そんな道、大切なレオに歩ませたいと思わない。レオだけじゃなく子ども達全員、好きな道で好きなように生きて欲しいんだ。親として僕は間違ってない。
それでも、本人が望む事を妨害するのは親のする事じゃないと葵が言うから我慢した。
家族が僕の望みを叶えてくれなかった事なんて一度も無かったからだ。
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